世界のてりぃブログ

いくつになっても、冒険野郎!

日本語教育

【日本語教育能力検定試験】vol.10語彙と意味について【Vocabulary and Meaning】

投稿日:2019年7月30日 更新日:

みなさん、こんにちは。

それでは今日も続きをやっていきましょう。

今日は、「造語法」と「変音現象」について解説していきます。

<造語法>

新しく語を作り出す方法

言葉を作る場合大きく2つに分かれます。

語根創造」と「既存語の利用」です。

語根創造は1から言葉を作ることで、例えば擬音語や擬態語、商品名などがあります。

例)ルンルン、ガチャガチャ、などです。

既存語の利用は、元々ある言葉をもとにして新しい言葉を作ることです。

既存語の利用には、様々なパターンがあります。

①合成:既存の語を結合させたもの

例)意地悪、危機管理、ストーカー行為

②混交:混用によるもの

例)やぶく(やぶる+さく)、ごねる(こねる+ごてる)、イノブタ(イノシシ+ブタ)

③借用:古語や方言、外国語から取り入れたもの

例)老いらく、こける、工業、キッチン、ニーズ、スモッグ(スモーク+フォグ)

④縮約:語の省略によるもの

例)産廃、学割、セクハラ、マンネリ、IT、CD、育休、乳幼児、冷暖房、送受信

⑤文字・表記による方法:文字・記述を媒介としたもの

例)Vネック、Uターン、米寿

⑥転成:ある品詞が別の品詞として使われるもの

例)つゆ(名:露→・副:つゆ知らず)、まわり(動:まわる→名:まわり)、研究する(名:研究→動:研究する)、たそがれる(名:たそがれ→動:たそがれる)

⑦逆成:既存の語の接尾辞を除くことによって作られるもの

例)edit(名:editorから)… 名:「編集者」→動:「編集する」

peddle(名:peddlerから)… 名:「行商人」→動:「行商する」

babysit(名:babysitterから)… 名:「ベビーシッター」→動:「ベビーシッターをする」

それでは、確認のため練習問題をしてみましょう。

問題:下のa~eの方法で作られた語を、次の1~9の中から探しなさい。

a:合成法

b:混交法

c:借用法

d:縮約法

e:文字・表記による方法

1特急 2しんどい 3エッチ 4ごねる 5カラオケ

6コンピュータ 7マザコン 8朝晩 9学級崩壊

どうでしょうか?そんなに難しくはないと思いますが、確認していきましょう。

「1特急」は、もともとは、特別急行を短くしています。

なので、dの縮約法になります。

「2しんどい」は、難しいですね。答えはcの借用法になります。

どこからの借用かというと、関西方言からの借用になります。

「3エッチ」は、eの文字・表記による方法になります。

もともとは、「へんたい(hentai)」の頭文字「h」を取って作られました。

「4ごねる」は、先ほどの混交の説明のところでも出てきましたね。

「こねる」+「ごてる」で「ごねる」が作られたので、bの混交法です。

「5カラオケ」はもともと、「空」+「オーケストラ」で2つの言葉を縮約させたものです。

なので、dの縮約法です。生のオーケストラを使わずにレコードやテープで代用することを意味していました。

カラオケとは逆の意味で「生オケ」というものがあります、生のオーケストラや生バンドを使う場合に使います。

「6コンピュータ」は外来語であり、英語からの借用語です。

なので、cの借用法です。

「7マザコン」は外来語ですが、もともとマザーコンプレックスの略です。

なので、縮約語ですので、dの縮約法になります。

「8朝晩」は、「朝」と「晩」の2つの語から出来ています。

2つの語が合成されているので、aの合成法です。

「9学級崩壊」も「学級」と「崩壊」という2つの語から成り立っています。

なので、これもaの合成法になります。

次に、変音現象について解説していきます。

<変音現象>

合成語が作られる時、語の構成要素の音素が変化する現象のことです。

①連濁:後ろの要素の最初の子音が清音から濁音に変わる現象

例)ほん+はこ→ほんばこ(本箱)、ひと+ひと→ひとびと(人々)、くい+たおれ→くいだおれ(食い倒れ)

②転音:前の要素の母音が他の母音に変わる現象(母音調和)

例)あめ+みず→あまみず(雨水)、さけ+や→さかや(酒屋)、しろ+たま→しらたま(白玉)、金物、船底、白雪、白子、白髪、白魚、シラタキ、木葉、木立ち、木漏れ日

③促音化・撥音化:前の要素の最後の音節が促音(「っ」)及び撥音(「ん」)に変わる現象

例)ひき+かく→ひっかく、ぶち(打ち)+なぐる(こわす、こむ)→ぶんなぐる

④半濁音化:後ろの要素の最初の子音が/ h /が/ p /に変わる現象。同時に直前の促音化が起こる。

例)けんか+はやい→けんかっぱやい、あけ+ひろげ→あけっぴろげ

⑤音韻添加:前の要素と後ろの要素との結合部に新たな音が加わる現象

例)ま+なか→まんなか(真ん中)ma+(n)+naka

  はる+あめ→はるさめ(春雨)、むら+あめ→むらさめ(村雨)

音韻添加にはいくつか理由が考えられます。

理由①:母音連続を避けるため。 →(真ん中)ma+(n)+naka

理由②:「雨」はもともと「さめ」と読んでいた。

⑥母音の脱落:前の要素と後ろの要素との結合により母音が脱落する現象

例)あら(荒)+いそ(磯)→ありそ(荒磯)

  て(手)+あらい(洗い)→たらい(盥)

⑦音節の脱落:前の要素と後ろの要素との結合により音節が脱落する現象

例)あお(青)+やなぎ(柳)→あおやぎ(青柳)

  かわ(川)+はら(原)→かわら(川原)

普段何気なく使っている言葉の発音も、色々な音の変化があるんですね。

このような現象は、基本的には発音の効率を良くするために変音していると考えられます。例えば舌の動きを省力化するためとかです。

それでは、明日はまとめ問題をやっていきましょう。

-日本語教育

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


関連記事

「日本語教育」と「国語教育」の違いって何?【What is Japanese Language Education?】

今日は、日本語教育事情について触れたいと思います。 みなさん、「日本語教育」と「国語教育」の違いってわかりますか? ん~、何となくわかるようで、わからないような。。 日本語?と国語?一緒じゃないの?っ …

【日本語教育能力検定試験】動詞のグループ分けって?【What is Verb?】

みなさん、こんにちは。 今日は日本語教育における、動詞について書きたいと思います。 ここで言う動詞とは、英語の動詞でも、国語の動詞でもありません。 日本語教育の動詞です。 なぜこのように言うかというと …

【日本語教育能力検定試験】vol.3過去問を解いてみよう!【Let’s Try Next Again!!】

みなさん、こんにちは。 今日も、昨日の続きをやっていきましょう。 問題①:いわゆる「ら抜き」の観点から、他と最も性質の異なるのはどれでしょう? 1来れる   2見れる   3寝れる   4取れる 「ら …

【日本語教育能力検定試験】vol.6語彙と意味について【Vocabulary and Meaning】

こんにちは、みなさん。 今日は、「語種と語構成」について解説していきます。 その前に、日本語の文字は何種あると思いますか? 日本語には、ひらがな、カタカナ、漢字、ローマ字、アラビア数字と5種類使われて …

【日本語教師養成講座】vol.1対照言語学って何?【Contrastive Linguistics】

みなさん、こんにちは。 今日は、言語学の一分野、「対照言語学」について解説していきます。 対照言語学・・・言語学の研究方法の1つで、2つまたはそれ以上の言語を比べ合わせて、それらの相違点や共通点を研究 …