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日本語教育推進法で日本語教師は何が変わるの?【2019年6月21日成立】

投稿日:2019年6月22日 更新日:

こんにちは、みなさん。

今日は「日本語教育推進法」について解説したいと思います。

昨日成立した、日本語教育推進法は、日本語教師や受講生の間で噂になっています。

以下に、議案要旨のリンク先を貼っておきます。

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/198/pdf/590198100.pdf

一言で言えば、 「日本に住む外国人の日本語習得を支援する」ための法律です。

また、国や自治体には日本語教育を進める責務があるとしています。

さらに、企業には雇用する外国人に教育機会を提供するよう努める責務があるとしています。

以前のブログにも書きましたが、 来日する外国人は近年どんどん増えています。

観光客もそうですが、留学生労働者も増えてきています。

特に、今年2019年4月から施行された改正入管法の影響もあり、今後外国人労働者はますます増えるでしょう。

在留外国人は、過去最高を記録しています。

平成30年度末時点で、 273万1,093人で,前年末に比べ16万9,245人(6.6%)増加 しています。

一方で、日本語教師の数は約4万人で、うち60%はボランティアです。

つまりに日本語教師の数が不足しているというわけです。

そういった背景もあり、今回の日本語教育推進法が成立しました。

具体的な内容としては、

①外国人児童生徒に対する日本語指導や、教科指導を専門に担う教員や支援員の配置

②国や自治体の日本語教育における予算拡充

③日本語教師の資格整備

④日本語教師の待遇改善

⑤日本語教師の雇用の安定

⑥大学などの外国人留学生に対する日本語指導

⑦地域における日本語教育の支援

⑧海外における日本語教育の機会拡充

⑨教育課程編成の指針策定

⑩日本語能力の評価方法の開発

などとなっています。それぞれに簡単な考察を述べたいと思います。

①外国人児童生徒に対する日本語指導や、教科指導を専門に担う教員や支援員の配置についてですが、

いまでも、日本語があまりできない児童生徒に対して、別教室を設けて、日本人教師に日本語を教えてもらっている現状があります。

しかし、今後はさらにそのような公立の学校で教える教師の需要は高まってくるでしょう。

②国や自治体の日本語教育における予算拡充についてです。

今までは世論もあり、なかなかそういった外国人のための予算を付けづらかったのですが、後押しになるでしょう。

逆にますます、反対派からの圧力が起こるかもしれませんね。。

③日本語教師の資格整備についてですが、こちらは冒頭でも述べたように、こちらのブログで少し触れています。

資格整備ということで、もしかしたら講習内容の整備や、検定内容の改編、あるいは国家資格化などもあるかもしれませんね。

④日本語教師の待遇改善については、以前からあまり良くないと言われています。

具体的には、その仕事量に対する給料が安いという事です。

それでも最近は需要もあり、改善されてきていると言われています。

が、それでもまだまだ待遇はよいとは言えないのが現状です。

こういった現状を踏まえ、今後は改善されていくと思われます。

⑤日本語教師の雇用の安定についてですが、こちらも良いとは言えません。

こちらも以前のブログで少し述べましたが、日本語教師全体の半数以上は非常勤の先生です。

今回の法律で、専任や常勤の教師雇用を増やして、若い人たちでも安心して日本語教師の仕事が出来るようになると思います。

⑥大学などの外国人留学生に対する日本語指導については、こちらも以前から行われています。

今後はより手厚く、また十分な指導が為されていくことが期待されます。

⑦地域における日本語教育の支援ですが、実際地方では、まだまだ教師の人手不足は否めません。

また今まで見てきたように、教師の待遇面も良くないため、年齢的にも若い人はまだまだ少ないです。

こうした現状も踏まえ、地域でのボランティア教室も含め、支援が充分になされていくことでしょう。

⑧海外における日本語教育の機会拡充についてです。

日本国内の日本語教師不足は今まで見てきた通りですが、海外の日本語教師不足はより深刻です。

僕が今現在通っている日本語教師養成講座の先生方も、チャンスがあるなら是非海外で働く経験をした方が良いと言っていました。

人手不足ももちろんありますが、それ以上に得られる経験がたくさんあるのでしょう。

こういったことを踏まえて、日本語教師が海外に出ていきやすくするためのサポートや、現地の日本語学校へのサポートも行われるかもしれません。

⑨教育課程編成の指針策定についてですが、日本語教育のカリキュラムや流れは、大きくいってだいたい決まっています。

しかし、その課程をより実践的で、教えやすく、学習しやすい内容のモノが、今後国から出されるかもしれません。

⑩日本語能力の評価方法の開発についてですが、今現在外国人が日本語能力をはかる試験は日本語能力試験というものがあります。

JLPTと言われており、難易度が高い方から、N1→N2→N3→N4→N5と5段階があります。

この試験は4択マーク式で、「読み」と「聞き」のみで採点されます。

TOEICと同じで4技能のうち、「書き」と「話し」がありません。

より実践的な日本語能力を評価するために、4技能を入れたり、現実的な内容の問題になるかもしれません。

このように、日本国自体が外国人の受け入れに大きく舵を切って行っているのを感じます。

メディアでは外国人や移民に対する批判的な意見がたくさん出ていますが、実際問題として人口減少の日本にとって、労働力不足や消費者不足は否めません。

少子化対策自体時間がかかるものだし、また今の状況ではこの先日本人の人口が増えていく事はなかなか難しいのではないでしょうか?

そうなってくると、今の経済や産業を維持していくため、外国からの労働力は必要になるでしょう。

外国人労働力ではなく、機械化、ロボット化、AI化などで労働人口減少をまかなえるという意見も確かにあります。

しかし、今の段階では即効性は無いのでしょう。おそらく省人化による労働力不足対策はもっと先の話になると思います。

なので、そのような省人化されるまでの間は外国からの労働者が必要になってくるでしょう。

もちろん、そうなった時、日本人との様々な摩擦やトラブルも起こってくることも間違いありません。

しかし、だからといって今の流れに逆行することは難しいので、将来に向けた対策を今から考えていくしかないでしょう。

日本は島国で、単一民族、排他的な所もありますが、逆に他国から様々な文化や情報を取り込んで自分たちの文化と融合させ、新しい価値を生み出しても来ました

なので、もしかしたら今がその新しい価値を生み出していけるチャンスかもしれません。

ある物事は一方から見るのと、他方から見るのとでは、全然視点が異なり、別の見え方をします。

要は自分自身の物事の捉え方一つで、物事の見え方は変わってくるという事です。

世界は、誰もが共通の客観的な世界が存在しているわけではなく、一人ひとりの世界が存在しているということですね。

なので、常に未来志向でポジティブにいきましょう!

以上見てきたように、これからますます日本には外国人が増えていくでしょう。

それと同時に、日本語を教育する需要も増えてきます。

そうなった時に、外国人を移民として排除しようとするのではなく

日本を好きになってもらい日本の文化を知ってもらい

世界中に日本のファンを増やしていけば、日本の将来も捨てたもんではなくなるでしょう!

-日本語教育

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